8回の英検2級挑戦記

栄光義塾金沢校です!デカい台風14号が西日本に上陸しています。暑い夏が終わったら、次は台風の襲来です。せわしない年になりそうです。

今回は、塾生のGくん(高校生)の英検2級挑戦のお話をします。

Gくんは英語が好きで得意な生徒さんでした。彼は英検準2級合格までは順調で、ほぼ1回の受験でクリアーしてきました。英検2級はいろいろな大学での学校推薦入試で有効になっているようになかなか難しいテストです。英検準2級を突破したGくんも次は英検2級合格に焦点を合わせました。

まず、英検2級の過去問を解いてもらいました。Gくんは4割ほどしか得点できず厳しい結果でした。ただ、その結果を見たGくんはめげることなく、むしろ英検2級合格へ挑戦することを決意しました。ここから戦いが始まったのです!

Gくんと相談し、教材は、英検対策のほぼ定番の「英検2級過去問題集」、「高校の英文法の教科書と問題集」、「でる順パス単英検2級」、「英検2級をひとつひとつわかりやすく」などにしました。期間は、3~6ヶ月間、Gくんは学校の成績(評点)も上げながらの英検2級の挑戦です。

3か月後、Gくんは本番への慣れの目的もあり1回目の英検2級のテストを実際受けてみました。難しかったです!過去問演習では5割を超えている分野もあったのですが、本番特有の雰囲気にのまれ、また厳しい結果になりました。

次は、弱点だった英単語・英熟語の分野を「でる順パス単英検2級」を使用し徹底的に暗記して挑んだ2回目の英検2級のテストでした。しかし、また厳しい結果になりました。しかし、ここでこちらはふと違和感を感じました。「Gくんに緊迫感がない」。Gくんとお話をすると、「英検2級に受かればうれしいんですけど・・」といった調子です。勉強は「いま自分がやってる勉強は自分のための勉強だ」と実感すれば勉強の効力が何倍にも大きくなります。そこで、Gくんとまたお話をし、「Gくん、本当に英検2級合格が欲しいんか?だとしたらこのままでは厳しい。本番で力を発揮するには合格する学力とそれを本番で発揮できる得点力がいる。得点力を付けるためには、1回でその問題を正解しなければならないという集中力が必要になる。その集中力を付けるための塾での学習はこれから厳しくなるが、がんばってみるか?」と提案したところ、Gくんは「英検2級合格が欲しいです。がんばりますから、よろしくお願いします!」とすぐレスポンスがありました。さすが素直でがんばり屋のGくんです。ここから、第2幕が始まりました。

まず、3回目の英検2級のテスト受験日を決め、逆算式に計画を作成し、「学習」を開始しました。この「学習」では、英単語や英熟語といった暗記分野の問題はこれまでの学習を続けます。一方で、長文読解の分野の問題では時間を測って問題を解かせその後の個別指導のときにGくんの答案からその間違い方をこちらが分析しそれをもうしないように気を付けることを徹底的にGくんにお話しし、その後素早く正解に達する解き方を指導するものです。これは、効果がありました!この3回目の英検のテストで合格するはずだったのですが、なんとテスト本番の数日前からGくんは体調を崩してしまい最悪のコンディションで受験することになってしまいました。これでは、力が発揮できるはずがありません。またまた厳しい結果になってしまいました。

4回目の英検2級のテスト受験挑戦です。あの最悪のコンディションからGくんの体調も回復し、「学習」も順調に進みました。Gくんもこちらも「今度こそはGくんは英検2級に合格するはず。英検2級受験作戦も長かったなあ」と思っていました。いよいよテスト本番の日になり、テストが終わったGくんにテスト本番の感想を聞くと「今までで一番良かったです!」というコメントが返ってきました。「これは、いいぞ!」と思っていたところ、テストの合格発表日が来て、Gくんが落ち着きのない顔で塾に来ました。「どうしたんだろう?」と思っていたら、Gくんから「英検2級、落ちました・・・」というコメントが出てきました。正直、こちらは信じられませんでした。Gくんから成績表を見せてもらうと、合格まで数点足りません。問題数にすると、あと1問から2問です。これには、驚きました。Gくんに「今回合格できなくて残念だったね。でもキミはよくがんばってきた。あと少しだった。これからどうする?」とお聞きしたところ、Gくんは力ない声で「次、がんばります」と言っていました。こちらは、ちょっと心配でした。

Gくんは5回目、6回目の英検のテスト受験も進んでいきました。しかしいずれも不合格でした。ただ気になることが起きていました。それは、点数がどんどん下がってきたのです。7回目の英検のテスト受験なんか、全体的にはほぼうまくいったのですが、本来得意だったはずの英作文で問題文の読み取りミスが起き、ほとんど点数を得られずに不合格になりました。Gくんとお話しすると「僕は、英検2級のテストが苦手です。あの問題とは相性が良くないかもしれない。」といってきます。英検2級のテストがGくんのストレスになるとこれは大変なことになります。そこで、こちらは、少しGくんから「英検2級のテスト」を切り離すことにしました。しばらく高校の学習をがんばってもらうことにしたのです。Gくんも気持ちの切り替えをして、高校の学習をがんばってくれました。そのテスト結果はとても良かったです!自己最高点でした。そのテスト結果に満足しているGくんにこちらは「英検2級の合格、ホントは欲しいんじゃない?」と話を切り出しました。Gくんは「ホントは欲しいです。でも自信がない」と言います。そこで、こちらは、「Gくん、学校のテストはとても良かった!キミはやれば出来る。でも、まだ英検2級が残っている。このまま、英検2級から逃げていたらおそらくこの英検2級がこれからのトラウマになってしまう。それではつまんない。むしろ英検2級なんかさっさと合格してキミの自信の元にしてしまおう!」とGくんに言いました。そしたらGくんはさすがですね。「がんばってみます!よろしくお願いします。」とすぐレスポンスが返ってきました。ここから、第3幕が始まりました。

この後、学習の教材を一新しました。「英検2級過去問題集」、「でる順パス単英検2級」は相変わらず使用したのですが、これに加えてやや難しめの英検2級用問題集(英単語熟語用1冊、英語長文用1冊)を加えて初見問題の対策をしました。さらに「Vintage英文法」といった英検2級とは関係ない受験用問題集も付け加えました。これは効果がありましたね。この第3幕が始まってから1か月半後、8回目の英検2級のテスト受験日が来ました。今回がラストの受験にするとGくんと決めていました。テスト本番が終わり、Gくんに感想をお聞きすると「大きな失敗はありませんでした。普通にできたと思います」といったようなものでした。テストの合格発表日、たぶん大丈夫だと思いながら前回のこともあるので冷や冷やして待っていたとやっとGくんから電話がありました

「表先生、英検2級、合格しました!ありがとうございます!!」

良かったですね。こちらは、つい「Gくん、ホントか!良かったな!」と大きな声で言ってしまいました

その後、Gくんが英検2級の合格の報告のために塾まで来てくれました。Gくんは何か前とは違って見えました。自分の力で何かを成し遂げたことへの自信といったものを感じました。Gくんも一つ成長してステップを上がったんですね。

この仕事をしてこちらが一番うれしくなるときは生徒さんのこの成長を感じたときです!

Gくん、ありがとうね!

 

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