受験に効く! 本質をつかむ勉強法 第10回 四技能を支える英文法力

受験に効く! 本質をつかむ勉強法 第10回 四技能を支える英文法力

第10回 四技能を支える英文法力

 

みなさん、こんにちは。栄光義塾の教務・咲良です。

今回は、またまた英語の話をしたいと思います。

 

さて、日ごろ受験生を指導していて、最近の学校の英語教育のあり方に対して疑問を感じることがあります。

英文法の軽視(あるいは、不徹底)です。

 

私が高校生だったとき(だいぶん昔のことですが…)、学校の先生は、はばかることなく文法用語を使いまくって、文型や構文の説明をしていました。

当時の私は、「ん? よく分からん!」と思いながら、授業を聞いていました。

で、『ロイヤル英文法』を買い込んで、疑問に思ったことや忘れてしまったことを調べたり、その前後を読み込んだりして、理解に努めました(全部読もうとしたが、無理だったけれど…)。

 

あるいは、分厚い構文集を与えられて、形式主語構文や強調構文、名詞構文などなど、片端から例文を覚え、短めではあるが複雑な構文の文章(原書からの引用で語彙も難しいものがいっぱいあった)を和訳できるようにする、みたいな課題もありました。

 

文法の授業では、毎回宿題で、次の授業でやる範囲の文章にSVOCを書くことを3カ月くらい続けたのも覚えています。

 

私は、こうした教育のおかげで、1年生の後半くらいの段階で、時間さえあれば「正確」に読めるようになったな、という実感がありました。

 

昔の日本の(受験を見据えた)英語教育は、どの高校も似たようなものだったと思いますが、こういう教育ですから、もちろん、話せるようにはなりません。

そればかりか、「正しい英語を話さないと(恥ずかしい)」と思うばかりに、なかなかしゃべることができないという症状も経験しています。

 

でも私は、それで全然かまわないと思っていました。

会話については、後からでもなんとかなると思っていたからです。

 

実際、大学2年の夏休みにイギリスに短期(2カ月弱)の語学留学をしましたが、そのわずかな期間に、クラス分けで「中の下」から「上の下」まで上がり、クラスメイトも、アジア人は私1人になって、周囲はみんな流ちょうに話せるレベルの人ばかりになりました。そこでは、新聞記事を制限時間内に読み、ディスカッションするという授業が展開されたことを覚えています。

 

私が2カ月弱というわずかな期間に、一気に会話力を伸ばせたのは、英文法力(ひいては読解力)が十分に備わっていたからだと思っています。

 

話す能力は、しっかりとした土台さえあれば、あっという間に伸ばせるのです。

もちろん、私一人の経験だけで、すべてを語れるなどとは思いませんが、文法や語彙などに不安がなければ、話すレベルを上げることに神経を集中できます。

 

現在の学校英語は、話すこと(実用)に重点が置かれていて、受験モードになった生徒たちは、結局、塾や参考書で文法を叩き込んでいるのです。「文法力(と語彙力)」は、英語の全ての技能・能力の土台なのですから、学校でもっとしっかりと教えてほしいと思っています。

 

ではまた、次回。

 

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